フリセンボー:屋根裏で見つかった宝の地図

前回デンマークのデザートでちらっと紹介したフリセンボーというシリーズ

西洋食器の中ではシックなイメージのあるロイヤルコペンハーゲンの中では、カラフルで華やかなシリーズです。
ブルーフラワーやブルーフルーテッドなど、日本に浸透しているシリーズ名は英語になっているものが多いですが、フリセンボー(Frisenborg)はそのままデンマーク語で、あるお城の名前にちなんで名付けられました。
首都コペンハーゲンには、女王様の住むアメリエンボーや、王室の財宝がザクザク保管してあるローゼンボーがあったり、お城を眺めながら読める図書館で紹介したハムレットの舞台にもなったクロンボーがあったりと、デンマークのあちこちに「ボー」=castle のつくお城があります。
フリセンボーは、コペンハーゲンのあるシェラン島から少し離れたユラン半島にあります。
1672年に建てられたフリセンボーは、アメリエンボーなどと違い、王室が所有していたものではなく、領主が所有していた邸宅ですが、その頃はデンマークで最も広いエリアを統制していた地域の象徴として建築されました。有名な児童文学作家アンデルセンも、度々ゲストとしてここに招待されたそうです。
出典:frisenborg.dk
「この華やかな食器が、なぜフリセンボーと名付けられたのか」
 というのを調べたかったのですが、結局わからず終いだったので、次の渡航で調べてきます。。
12種類のお花が描かれているフリセンボー。花も綺麗ですが、よく見るとそのシェイプも美しいカーブを描いています。
この形状には、ちょっとした逸話があります。
 19世紀にロイヤルコペンハーゲンのデザインを指揮していたクロー教授が、偶然にロイヤルコペンハーゲン社の屋根裏で古いデッサンを見つけたそうです。
 それは1775年に設立して間もないロイヤルコペンハーゲン社が、その後イギリスの空襲の備えて隠しておいたものだったそうで、約80年ほど誰の目にも触れずぬ眠っていました。
 発見した教授は、その形を忠実に再現することに努め、その後ロイヤルコペンハーゲンの古典的な形として、これまでに様々なシリーズに使用されてきました。
 
そして40年後、ロイヤルコペンハーゲンのデザインに半世紀を捧げたOlsenというデザイナーが絵柄をデザインして、フリセンボーができあがりました。この頃、20世紀中頃はロイヤルコペンハーゲンの中では新しいデザイナーが斬新でモダンな製品を次々に発表していきました。Imayaショップで販売するTENARAやBACAシリーズもその一つ。
 (BACA/バッカ)
 それまでの西洋食器とは違った、日本の民芸に近いどっしりとしたモダンなデザインが魅力です。
 (TENERA/テネラ)
そんな時代に、フリセンボーの絵柄デザインを手がけたOlsenは、あくまで古代中国の磁器の製法を取り入れた、西洋らしい古典的な食器の復興に勢力を注ぎました。確かにこの時代の他のシリーズに比べて、Olsenがデザインしたものは、ロココ調の絵柄やゴールドラインが使われていて、クラシックかつ華やかな雰囲気です。
 
 (dagmer/ダウマー)
私はどちらかと言えば、日本の家具や和室にも合うような、落ち着いたものが好みだったのですが、たまに眺めると、漂う異文化の雰囲気に魅了され、素直に綺麗だなーと思います。
同質なものと異質なもの、どちらの方が良いということはなく、いろんな美しさがあるからお互いの魅力が引き立つんだなーと思わせてくれる食器です。
空襲で焼かれていたら、教授が見つけて再現しなかったら、デザイナーが流行に屈していたら生まれなかったフリセンボー。惜しくも1994年に廃盤になってしまいましたが、時代を問わない美しさで今でも多くの人を魅了するお宝となりました。

にほんブログ村 雑貨ブログ 北欧雑貨へ
にほんブログ村

にほんブログ村 雑貨ブログ アンティーク雑貨へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です