買い付けの極意 

先月も行ってきたデンマーク旅行ですが、なんともワクワクがとまらないのはやはり買い付けです。いろんなヴィンテージショップやアンティークショップに行くのですが、ワクワクしすぎるのが少し難点でもあります。

例えば新しいお店を見つけて入って、

こんな感じでお宝があると、脳内がパンクして何から手をつければいいかわからなくなります。みなさんも大好きなものがたくさんあるお店を見つけた時など、そんな感じになりませんか?

それはそれでいいのですが、買い付けに頭と目がいっぱいになって、1時間ほどで疲れてしまうのと、じっくり他のまだ見たことのないものを探す余裕がないというのが難点です。

そこで、あんまりガチガチになりすぎずに素敵なものを発掘する良い方法があることがわかりました。

それは、「デンマーク人のお宅にお邪魔する」あるいは「デンマーク人に聞く」です。

   

基本的にデンマーク人はデザインやインテリアにこだわりがあり、また古いものをフリーマーケットなどで購入して使うということに慣れていて、お宅におじゃますると古いものと新しいもの、趣味とこだわりを上手にミックスしたそれぞれ違った世界観があります。

「これいいですね」というと、「それはフリーマーケットで1000円で買ったんだ!」とか、「これはデンマークの ◯◯っていうブランドのものよ」「あそこにいいお店があるよ!」とか、そんな感じで教えてくれるのでとても参考になります。

「郷のものは郷のものに聞く」

というのが私の買い付けの極意です。極意という割に普通でした。でも日本の焼き物にしても、電化製品にしても、結局日本人がいちばん多く見てきているし、情報も圧倒的にあるので知っています。そして外国人に「日本の良いものを知りたいんだけど」というと、自国の良いものをいろいろ教えたくなりますよね。

私もなかなかできなかったのですが、買い付けだけでなく海外に行って買い物や食事をする際には、積極的に店員さんや現地の人とコンタクトをとってみることをおすすめします。英語が喋れなくても、イッツベリーグッド!とか、笑顔で美味しい!って言うだけで、悪い気はしないのでお互いに良い思い出になります。良い思い出になれば良い国だなと思えて、また訪れたり、交流が広がっていくかもしれません。私も最近は変なやつって思われてもいいや!と思ってなるべくポジティブにしゃべりかけるようにしています。

そんな感じで、郷の人に聞き、今回の買い付けでも加わった仲間があるので、この後の記事でまたご紹介したいと思います。

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Nomaの元シェフが考案した行列のできるラーメン屋 in コペンハーゲン

デンマークやヨーロッパって何食べるの?美味しいの?

ってよく聞かれるのですが、簡単に言うとパンとジャガイモとサーモンとカレイとニシンとエビと豚肉です。これらがローテーションでいろいろな形で出てくる感じで、お客さんが来るパーティーやクリスマスなどの行事には美味しいものがありますが、日本ほど種類もなく、家具やキッチン用品ほど食に対するこだわりはないのかなという感じです。

コペンハーゲンにはNomaという世界一のレストランがあったりして、見た目も美しい料理を出すところもあるのですが、外食は基本的に高いので、それほど外食産業も発展しておらず、特にデンマークに行ったらあれ食べに行きたいとかはないなー…

と思っていたのですが!

1週間のうちに2回行ってしまったお店ができてしまいました。

それが、我らが日本のラーメン屋なのでした。

Nørreport駅から徒歩5分ほどの市内中心部にあるSlurp Ramen Joint。去年オープンしたとのことで、私が住んでいた時にはなかったのですが、いつも満員らしく、寒い中外で待つ人もちらほら見受けられました。

シェフはデンマーク人で、あのNomaでも働いていたそう。

東京にも少しの間勉強しに来ていたそうです。

メニューはシンプルに、塩と醤油と味噌ラーメン

135デンマーククローネなので、一杯約2400円。デンマークの物価だと普通な感じでしたが、日本円に直してみると高い!日本で2400円のラーメンなんてないですよね。約3倍のお値段です。

一回目が塩ラーメン

麺はデンマークでとれたオーガニック小麦を使用して、材料も地産地消なんだとか。スープはさっぱりしていて、豚肉も日本の焼き豚とは少し違う、ラーメンだけどラーメンじゃないファッショナブルなラーメンでした。

パンやジャガイモばかりだから余計なんですが、もう一度食べたくなって1週間後に行った時は醤油ラーメンをオーダーしました。

スープはコクがあって、お肉の上に乗っているのがマッシュルームのペーストだそうで、良い感じに味もおしゃれになっていました。

味噌はピリ辛で、そちらも美味しそうでした。

これはハマチのなんとかですが、日本人だったからかサービスしてもらいました。彩りも綺麗です。

多分東京とかで学んだんだと思うのですが、普通のデンマークのレストランだったら絶対言わないような「ヘイ!お味はどうでしたでしょ?」「またどうぞおこしくださいませー!」というような挨拶や、いちいち料理の説明を入れるホスピタリティーなんかは日本風でした。

デンマークでも日本食は健康食として人気でいくつかレストランもあるのですが、日本人がやっていない似非日本食や、日本人がやっていても結局日本のレストランの方が美味しいのであまり行かなかったのですが、こちらはデンマーク風に進化していたので楽しめました。

世界一のレストランNomaは予約が半年〜1年待ちなど難易度が高いので、ぜひ、味も見た目もノルディックになった新ラーメンをトライしてほしいと思います。

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北欧のモダンファミリー

先日、念願のwebショップがオープンしました。嬉しくて、今年89歳になる祖母が遊びに来た時に「これが今の骨董屋やよ!」と自慢すると、祖父と小さな商店をしていた祖母は(今も一応1人で店を開けているのですが)、「時代は変わったもんやねぇ~」と目を丸くしていました。インターネットでたくさんの人に見てもらえるけど、これこれこういうデメリットもあるよと言うと、「なんでも一利一害やねぇ~」としみじみ言っていました。

そんな祖母が最近私に会うと必ず「あんた、商売もいいけどいつ結婚するがいね!」と言ってきます。

「はーい!」と適当に流す私はもうそんなに若くないのですが、実際あまり焦っておらず、自分なりの形を見つければいいと思っています。

 

  • 2組に1組が離婚するデンマークの夫婦

最近は日本でも事実婚や週末婚など、家族の新しい形が話題になっていますが、デンマーク人と会話していてよく驚くのは、そんな、モダンファミリーのあり方です。離婚率が約50%、2組に1組が離婚しているということですが、私の体感離婚率は、80%ほどで、ほとんどの友人ファミリーが離婚、再婚しているように思います。

ここまで離婚が一般的になると、当然デンマーク人も離婚をごくごく普通のことだと思っているので、話す方も聞く方も、ドギマギする雰囲気にはなりません。ただ、男女が別の道を歩んだだけのこと。

普段の暮らしに、日本だったらちょっとびっくりするようなシチュエーションが出てきます。

  • 結婚していないパパとママ

例えば、私が学生の頃ホームステイした家の同い年くらいの女の子は、「うちのママとパパは結婚してないの!」とサラッと言っていました。要は事実婚だという訳なのですが、そのパパとママはとっても仲良しで、学生の私には驚きだったのを覚えています。

  • 隔週で両親の家を行き来する子ども”delebørn”

6才の女の子のベビーシッターのバイトをしていた時、その子の両親は離婚していました。女の子は1週間ずつ、パパの家とママの家を交代で過ごしていました。例えばお母さんの家からお父さんの家に交代する日は、朝お母さんと学校に登校し「また来週ね」と別れを告げます。夕方迎えにくるのはパパなので、両親は最悪離婚して仲が悪くても顔を合わせなくてすむのです。子どももどちらかの親に会えないということはありません。それをデンマーク人の友人に言うと、「あぁ、ディーレボーン(delebørn)ね!」と名前もついており、離婚後どちらかに引き取られるのではなく、両親の家を行ったり来たりする子どもは珍しくないのだそうです。

  • ごちゃまぜファミリーのクリスマス

離婚後、再婚などするともっとややこしくなっていくかと思いきや、それはそれでビッグファミリーとして成り立っているように見えました。

以前友人のクリスマスパーティーについていくと、家には20人くらいの人がいました。誰が誰か紹介する余裕もなく始まったので、隣の人に挨拶すると、その女性は私の友人の”姉の旦那さんの前の奥さんの娘”でした。血が繋がっている人もいない人もいっしょに揃って楽しそうにクリスマスを過ごしているのは、それはそれで家族が増えて楽しそうに見えました。

ただ、やっぱり綺麗なことだけではなく、嫉妬やひがみもあるんだとか。

  • 元旦那の奥さんともクリスマス

友人のBさんは60代後半の女性で、2回離婚をして現在は1人で住んでいます。でも、クリスマスはいつも前の旦那さんの家で過ごすそう。その元旦那さんは再婚しているようで、「今の奥さん嫉妬しないの?」と聞くと、やっぱりBさんに嫉妬しているそうです。そうすると旦那さんは、今の奥さんに「嫉妬しないで。Bは妹みたいなもんなんだから」とBさんを庇うそうです。そんな、日本だったらドロドロになりそうなシチュエーションも、笑って聞けるのがおもしろいなと思います。

  • 人類皆家族

もっと進んだファミリーもいました。友人Dさんには7歳の娘ちゃんEちゃんがおり、よく一緒に連れているのでその子は知っていました。知り合ったばかりの頃、Dさんの家に招かれて行くと、その7歳のEちゃんに加え、ティーンの女の子が2人、またEちゃんと同じくらいの男の子がいました。ティーンの子たちだけだいぶ歳が離れていたのでこれはデンマーク式モダンファミリーだなと察したのですが、やはりそうで旦那さんの前の奥さんの子どもらしく、その子たちもママとパパの家を交互に滞在しているそうです。

後日、子どもたちのお土産の相談をしていたところ「あ、実はあの男の子は私たちの子ではないの」と言いました。

「あの子は旦那の元カノの子なのよ」とにっこり。

旦那さんの前妻の子ということまではなんとなく予想できたのですが、旦那の子でさえないとなると、さすがに私も脳みそグルグルになりそうで、それ以上は聞きませんでした。と言っても全く気まずさや嫉妬を感じさせない言い方だったので、聞けば答えてくれるのだと思います。男の子は時々Dさんの家にきて、家族のように過ごすそうです。

7歳の女の子はその男の子をお兄ちゃんだと普通に思っているようで、「私はお姉ちゃん2人とお兄ちゃん1人いるの!」と自慢していました。Dさんも、日本に遊びに来た時はEちゃんを連れてきたのですが、お土産はティーンの女の子2人と、その男の子にも買っていました。

旦那さんの前の奥さんの子どもと過ごすだけでも日本では十分レアなファミリーに入るところですが、そこに旦那とも血の繋がらない元カノの子どもも入るとなると、もう皆家族なんですね!という気になってきます。

そんな環境で育ったからなのか、Dさんの娘さんのEちゃんは、とてもオープンマインドで明るく、人種が違う私にもさっと馴染んでくれるとても可愛い子です。

  • 「いろいろあって当たり前」という余裕

デンマークでも、全てが理想通りに行くわけではなく、決して綺麗なことだけではないのですが、いいなと思うのは、「生きてたらいろいろあるよね!」と、幸も不幸もどんな状況も、いろいろあって当たり前だという寛容さです。今日の話も見方によっては悲劇になり得ることが、なんとなく喜劇に見える、そんな余裕や安心感がいろんな面で感じられます。

その余裕は、家具や食器、インテリアやデザインなど今の北欧のいたるところで見られる物や人や暮らしの根幹となっているように思います。

その寛容さは、どこからくるのでしょう?海を切り開いていったヴァイキンの血筋なのか、厳しい自然と共存する上で生まれた思想なのか、他にもいろいろな背景があるのでしょうが、デンマークでも40年ほど前までは、女は家庭に入り、子どもは学校で暗記テストをするという考えが浸透していたようです。

とすると、今の余裕の大半は、社会のシステムからくることが大きいのだと思います。離婚の際、日本では子どもの養育費などが問題になることが多いようですが、教育や医療費など、人が生きていく上で最低限必要なことは国がしてくれるので(税金ですが)、家族の負担になりません。女性も男性も子育てをしながら働く環境が整っているので、必要以上に依存し合う必要がありません。

両親が子どもの荷を、子どもが両親の荷を、夫婦がお互いを背負う必要がないので、常に自由な選択肢を持ちながら、しがらみなく生きることができる、そんなところは大変羨ましいと思います。

  • 「なんでも一利一害」だけど…

ただ、アジアなんかから移住した外国人はよく「デンマーク人は冷たい」と言います。とても自立しているので、家族であっても友人であっても必要以上に助け合ったりしないからなのでしょう。

まさに、おばあちゃんが言ったように「一利一害」ですね。

歴史的にもヨーロッパは個の文化、アジアは集団の文化と言われ、どちらが優れる劣るということではないのでしょうが、日本のようにある程度発展した国であれば、「何が理想なのか」を追求し、少しずつ変えていくことはできるのではないかと思います。

私は、社会が変わるのを待っているうちにお婆さんになってしまっては困るので、今は結婚や会社にできるだけ縛られることなく、自由に選択していける道を、自分から作る以外にありません。という理由をつけて、祖母には「結婚はある程度自立してから!」と答えていますが、祖母はちょっと意味不明という顔をしていました。そんなこと言っているうちに誰ももらってくれんくなるわーという感じでしょう。(それはありえる)

長くなりましたが、皆さんはどう思われますか?

理想の結婚や生き方は人それぞれだと思いますが、どんな選択肢でも受け入れられる余裕が広がるといいなと思います。

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北欧買い付け旅行 2018 3月

3月初旬から2週間ほど、デンマークに行ってきました。日本は春らしくなってきた頃ですが、北欧はまだまだ真冬。-1度〜3度の間を行ったりきたりで太陽も出たり隠れたり、家に引きこもりたくなるような天候でしたが、友人と会ったり、買い付けに行ったりと慌ただしくしている間にあっという間に時間が過ぎ去りました。

(海が凍ってた)

いつもなのですが、行く前は、あれもしてこれもしてあそこも行ってあの人にも会ってと、いろいろ妄想して行くのですが、結局その半分もできません。ただ、その時その時の縁やハプニングを楽しむ余裕があった方が、ガチガチの計画実行よりも良い思い出になったりしていいのかもとも思います。

今回の旅は、コペンハーゲン近郊の2つの美術館に行ったり、

2日間だけ弾丸でポルトガルのリスボンに行ったり

家庭料理を食べたり

いろいろ楽しい旅でしたが、やっぱりいちばんワクワクするのはやはり買い付けで、

たくさんのモノとの出会いもありました。

購入したものや、それぞれのお話はまた追ってブログでご紹介します。

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行く年来る年は女王のスピーチ「違いを受け入れる」(2017)

お久しぶりです。
久しぶりに過ごした北陸の冬でしたが、今年は本当に雪が多く、ひきこもっているしかない冬でした。もしかしたら北欧よりも光の摂取が少なかったかもしれません。庭の木は倒れ、除雪車が詰んだ雪山は数メートルにもなっていました。雪山を見ると、学校の帰りに登っては友達と落とし合いをしたり、スキージャンプの真似をしたりとぐちゃぐちゃになって遊んでいたことを思い出します。今でも雪山を見ると血が騒ぐのですが、そんなことしている子どもは一人もみかけませんでした。

 

さて、つい数日前にデンマークの女王の夫のヘンリック殿下が83歳で亡くなったというニュースを見ました。王室が大人気のデンマークですので、今週はきっとこの話でもちきりだと思います。

デンマークのマルグレーテ女王は「国民に近い女王」と言われ、とても人気があります。
いろんなところに出かけて国民と接したり、タバコを吸ったり、足を組んだり、アートやデザインに長けたりと、飾らない気さくな女王様だそうです。大晦日の夕方には毎年スピーチをするのですが、その時間は子どもも大人もテレビの前に座り、じっと女王の言葉に耳を傾けます。
私も一昨年の大晦日には友人家族とスピーチを見ていましたが、国民にとって、自分たちとは別格の見上げるような存在ではなく、尊敬する自慢のリーダーなんだなと思いました。政治には直接関わらないけど影響力のある存在。ホグワーツのダンブルドア先生のような感じでしょうか。

2017年大晦日のスピーチが出ていたので、冒頭を少し紹介したいと思います。

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年々、時間が過ぎるのが早くなるように思います。
子どもの頃は、クリスマスイブの朝目が覚めてから、その夜皆でクリスマスツリーを囲むまでの時間が永遠のように感じました。クリスマスから大晦日にかけての日々は、とてもせわしなく進みますが、大晦日にコペンハーゲン市庁舎のベルに耳を澄まし、町中に花火が咲き乱れるまでのその時間はまたゆっくりと進みました。
1年のこのひとときを特別なものにするものはおそらく、「期待できるうれしさ」でしょう。
この時間には、皆で集まれるうれしさや、新たな希望と力を新しい年に抱くうれしさがあります。
とは言え、この日まで厳しい時もあったことと思います。私たち皆にとって、起こる全てのことが喜びに帰するわけではありませんから。

人々は皆、違います。デンマークは、個人の能力、 才能、仕事においてその違いを必要とします。
ある人は計算が得意でしょうし、テクノロジーについてとても詳しい人もいます。
顧客を引きつけビジネスに長けた人がいれば、教えることが得意な人、子どもやお年寄りや病気の人をケアすることができる人もいます。本を読み更けて世界を広げることを好む人、自分の手であっと驚くようなものをつくりあげる人もいます。
どの人の方が他より優れているとかすごいということはなく、私たち皆にとってその全てが必要です。

私たちは一人として例外なく、自分のできることをして生きています。
経済危機も、皆連携をして振り払いました。国のあちこちで、活気あふれる活動が行われました。
経済成長の時代には、皆の力が必要ですし、実際は国外の人々も必要です。
歴史を通して、デンマークでは優秀な技術や頭脳を国外から借りてきており、たくさんの人々が働きにきていました。彼らを必要としていたのです。そして今も変わらず、必要としています。例えば、農業や、ホテルやレストランで従事する人かもしれませんし、特別な知識を持った専門家もそうです。

それは単に人手不足だからということではなく、デンマークがこれまで培ってきたあらゆる分野での活躍を今後も維持するためにも、国外からのアイディアやインスピレーションが必要だからです。ちょうど私たちがこれまで世界をインスパイアしてきたように。

デンマークが得た高い評価は、伝統と、あらゆる時代の人々がもたらした変革によるものです。これまでもずっとそうしてきたように、デンマーク人として決して揺らぐことない、自分たちらしさを貫いていきましょう。(つづく)
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このあとは家族や生活についてにフォーカスした話になり、また機会があれば紹介したいと思います。
スピーチでは、あまり政治的なことは言ってはいけないようですが、社会情勢からデンマークでも移民排斥などの保守的な思想が増えているのもあり、多様性を受け入れる大切さを国民に説いているのだと思います。個人的な予想ですが、アメリカのト⚪︎ンプ政権や保守的・閉鎖的になりつつある各国の状態を受けて、デンマーク人としてあらゆることにオープンな姿勢を強く保っていてほしいと願っているのかなと感じました。

一昨年のスピーチでも最初に、世界のテロを受けて恐怖に屈しないように、そして隣人を排斥せずに受け入れる努力をするようにというようなことを言っていたと思います。
上からではなく国民に寄り添って話りかけるような優しいスピーチです。今年で78歳だそうですが、毎年スピーチを楽しみにしている国民の期待に末長く応えてほしいものです。

ちなみに、スピーチを聞いたあとは、皆で食事をし、大人はシャンパンを片手に議論を始め、子どもたちは花火の準備をしにいっていました。0:00に皆で椅子の上など高いところから飛び降り、家庭用とは思えない地方のお祭り級の大きな花火を近所中が打ち上げていました。

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ストックホルムの魅力

住んでいたのでデンマークの話が多いですが、スウェーデンの物も扱っているのでスウェーデンも少しご紹介したいと思います。

まずは首都ストックホルムですが、おしゃれでこじんまりしたコペンハーゲンに比べて、ストックホルムは重厚で威厳があります。

 

中央駅に降り立って外に出た瞬間にその迫力と美しさに圧倒されるのですが、空気もまたデンマークとは少し違っていて、「水の都」と言われるだけあり、みずみずしさを感じます。

威厳があるのに透明感もある、そんな魅力的な都市です。

 

おすすめ①やっぱりガムラスタン

バルト海に浮かぶ14の島から成るストックホルムですが、その中央に位置するガムラスタンという旧市街地があります。

街の発祥は13世紀まで遡るそうで、石畳や路地、古い建物がそのまま残り、時間が止まったような静かでのんびりした場所です。

あんまり良い写真がなくて残念ですが、

どこを見ても素敵。

中世の騎士が歩いていても全然違和感ない雰囲気でした。

魔女の宅急便のモデルにもなった街だそうで、まさにそんな感じのパン屋さんや、こじんまりしたおしゃれなカフェやブティックがあったり、すぐ横には王宮や教会、ノーベル博物館などの壮大な建物もあって、一日ここにいても飽きないかと思います。

 

おすすめ②想像力でオペラ鑑賞

せっかく歴史ある街に滞在するのだからと思いオペラを鑑賞しました。

話がよくわからなくても、オーケストラの演奏や歌声や演出は十分楽しめますし、豪華な空間にいること自体で満足できると思います。

最後はみんなで拍手して、「ブラボー!」と言って高揚感を味わって帰りましょう。

ストックホルムにはいくつかオペラハウスや劇場があり、観劇や音楽鑑賞など、週末の夜を少し贅沢な気分で楽しめます。

一応着替えて行きましたが、ジーパンで着ている人もいたので、向こうでは割と気取らない夜遊びなのだと思います。

 

おすすめ③美しい街を一望できるビューポイント

先ほど紹介した中世の街並みを残すガムラスタンの南に位置するセーデルマルムという大きな島。昔は労働者階級の街だったそうですが、今はヒップスターの街としておしゃれなショップが並ぶ若者に人気のエリアです。

生まれも育ちもストックホルムだという店員さんがイチオシの場所と教えてくれたのがMONTELIUS-VAGENという高台です。

ここからストックホルムが一望できるのですが、海沿いが小道になっていて、ガムラスタンやシティーセンターに立ち並ぶ市庁舎や教会など街並みを見ながら静かにお散歩できます。

あんまり写真を撮ってなくて残念ですが、どこを切り取っても絵になる、品の良い素敵な街です。

普通だったら、1つの地域に1つあるかないかという歴史的な重厚な建造物が、左右前後に永遠にあるので歩いているだけでお腹いっぱいになります。また公共の大学や図書館や公園一つとっても素敵なので、いくら時間があっても足りなかいほど。

日本と違って地震がないのでそのような大きな建物でも残っているのだと思いますが、もう一つ、スウェーデンは第二次世界対戦の際、中立を保ちナチスに侵攻されなかったという話を聞いたことがあります。

これについては「人の命や街を守ることを優先した」という美談と、「ナチスに反抗する他の国を裏切った」という話とどちらも聞いたことがありますが、いずれにせよ自然にも人間にも破壊されなかった街は、どっしりとした変わらない美しさを秘めていました。

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フリセンボー:屋根裏で見つかった宝の地図

前回デンマークのデザートでちらっと紹介したフリセンボーというシリーズ

西洋食器の中ではシックなイメージのあるロイヤルコペンハーゲンの中では、カラフルで華やかなシリーズです。
ブルーフラワーやブルーフルーテッドなど、日本に浸透しているシリーズ名は英語になっているものが多いですが、フリセンボー(Frisenborg)はそのままデンマーク語で、あるお城の名前にちなんで名付けられました。
首都コペンハーゲンには、女王様の住むアメリエンボーや、王室の財宝がザクザク保管してあるローゼンボーがあったり、お城を眺めながら読める図書館で紹介したハムレットの舞台にもなったクロンボーがあったりと、デンマークのあちこちに「ボー」=castle のつくお城があります。
フリセンボーは、コペンハーゲンのあるシェラン島から少し離れたユラン半島にあります。
1672年に建てられたフリセンボーは、アメリエンボーなどと違い、王室が所有していたものではなく、領主が所有していた邸宅ですが、その頃はデンマークで最も広いエリアを統制していた地域の象徴として建築されました。有名な児童文学作家アンデルセンも、度々ゲストとしてここに招待されたそうです。
出典:frisenborg.dk
「この華やかな食器が、なぜフリセンボーと名付けられたのか」
 というのを調べたかったのですが、結局わからず終いだったので、次の渡航で調べてきます。。
12種類のお花が描かれているフリセンボー。花も綺麗ですが、よく見るとそのシェイプも美しいカーブを描いています。
この形状には、ちょっとした逸話があります。
 19世紀にロイヤルコペンハーゲンのデザインを指揮していたクロー教授が、偶然にロイヤルコペンハーゲン社の屋根裏で古いデッサンを見つけたそうです。
 それは1775年に設立して間もないロイヤルコペンハーゲン社が、その後イギリスの空襲の備えて隠しておいたものだったそうで、約80年ほど誰の目にも触れずぬ眠っていました。
 発見した教授は、その形を忠実に再現することに努め、その後ロイヤルコペンハーゲンの古典的な形として、これまでに様々なシリーズに使用されてきました。
 
そして40年後、ロイヤルコペンハーゲンのデザインに半世紀を捧げたOlsenというデザイナーが絵柄をデザインして、フリセンボーができあがりました。この頃、20世紀中頃はロイヤルコペンハーゲンの中では新しいデザイナーが斬新でモダンな製品を次々に発表していきました。Imayaショップで販売するTENARAやBACAシリーズもその一つ。
 (BACA/バッカ)
 それまでの西洋食器とは違った、日本の民芸に近いどっしりとしたモダンなデザインが魅力です。
 (TENERA/テネラ)
そんな時代に、フリセンボーの絵柄デザインを手がけたOlsenは、あくまで古代中国の磁器の製法を取り入れた、西洋らしい古典的な食器の復興に勢力を注ぎました。確かにこの時代の他のシリーズに比べて、Olsenがデザインしたものは、ロココ調の絵柄やゴールドラインが使われていて、クラシックかつ華やかな雰囲気です。
 
 (dagmer/ダウマー)
私はどちらかと言えば、日本の家具や和室にも合うような、落ち着いたものが好みだったのですが、たまに眺めると、漂う異文化の雰囲気に魅了され、素直に綺麗だなーと思います。
同質なものと異質なもの、どちらの方が良いということはなく、いろんな美しさがあるからお互いの魅力が引き立つんだなーと思わせてくれる食器です。
空襲で焼かれていたら、教授が見つけて再現しなかったら、デザイナーが流行に屈していたら生まれなかったフリセンボー。惜しくも1994年に廃盤になってしまいましたが、時代を問わない美しさで今でも多くの人を魅了するお宝となりました。

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クリスマスのデザート

この春に田舎に戻ってきて、この仕事を始めるにあたり「事務所件倉庫」を借りました。その事務所は、私が通っていた小学校のすぐ横にあるビルの一室にあります。なので晴れている日は、かつて20年ほど前に6年間通った同じ道を歩いて向かいます。

あの頃は果てしないと思っていた距離があっという間だったり、心臓破りの坂だと思っていたのが、なだらかーな坂だったり、「こんなことあんなことあったな」とかしみじみ思い出しながら歩くことたったの10分で着きます。
先日、同じ小学校に通っていた友人がこちらに訪ねてきてくれました。
「ここの前に⚪︎⚪︎屋さんあったよね」などと思い出に花を咲かせたのですが、手土産に素敵なものを持ってきてくれました。
ドイツのクリスマスケーキ、シュトーレンです。
なんと友人のお父さんの手作りなんだとか。
せっかくなので、ロイヤルコペンハーゲンのフリセンボーという食器で。
レーズンがたくさん入ってハードな生地。とても美味しくいただきました。
そういえば、デンマークではクリスマスにはシュトーレンのようなケーキは食べませんでした。
デンマークのクリスマスシーズン定番のデザートと言えば、
たこ焼きのようなエイブルスキーバー。
しっとりやわらかく、リンゴの風味のするパンケーキです。
そのままでも甘いのに、これにジャムや粉砂糖やチョコレートをたっぷりかけて食べます。
そのエイブルスキーバーとよくセットで飲むのが赤ワインにフルーツや香辛料、砂糖を入れて煮込んだグルッグ。
そしてクリスマスイブのパーティーで必ず出されるのがこのライスプディングで、お米で作ったプディングにベリーのジャムをかけて食べます。
(出典 http://www.cutecarbs.com)
クリスマスのパーティーは、誰か一人だけアーモンドが入っていて、あたった人にはプレゼントが当たるというのが定番でした。
これは去年のクリスマス、皆でどーだあーだと言ってアーモンドを探し終わったあと。
横のおじさんが見事当たってもらったチョコレートを眺めています。自分のライスプディングに入っていたアーモンドを、横にいた私にそっとくれようとしたジェントルっぷりでした。
そういえば、向こうで「日本人ってクリスマスにショートケーキとかケンタッキーフライドチキン食べるんでしょ?!笑」と言われること数回。
「はい食べますけど何か?」と言いましたが、なんかおもしろいらしいです。
ちなみにデンマークのクリスマスのメインディッシュは七面鳥ではなくポークです。
クリスマスツリーにサンタクロースに赤いデコレーションにプレゼントと、グッズはどこもだいたい同じなのに、食べるものは国によって随分違うのでおもしろいですね。

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北欧の冬に欠かせないクリスマスとキャンドル

デンマークではこの季節になると寒くて暗い毎日が続きます。

12月に入ると日の出はだいたい朝の8時過ぎで、午後の3時半くらいには夕日にねり始め、4時半には暗くなります。

空模様と心は繋がっているというのは本当で、やっぱり太陽の光がないと、気分は沈みがちに。北陸出身の私もびっくりの光の少なさです。

北欧の人は毎年この長くてくらーい冬を耐えているのだなと感心します。

そんな暗い冬に、人々が心のよりどころにしているもの。

クリスマスです。デンマークではJul:ユルと言います。

日本でも街はクリスマス一色になりますが、力の入れ方、心意気が違います。

一番日が短くなる冬至の直後にクリスマスというビッグイベントは必然なのかもしれません。

暗く寒い中でも、街中ではいろんなところでクリスマスマーケットが開かれています。

ここで飲むのは、

甘くて美味しいホットワイン。

ドイツでおなじみですが、デンマークのはアーモンドとレーズンが下に沈んでいます。

マグカップで飲むものらしく、カップは持って帰れますが、返却するとその分のお金が返ってきます。

一杯900円ほどで、半分の400円ほどが返ってきたはずです。

その他にもソーセージを食べたり、

チョコレートやクッキー、クリスマスの飾りや、

工芸品など

いろんなものを見たり食べたり買ったりして楽しんでいました。

暗くなった街はそれはそれで綺麗です。

(これまだ4時前だったはず)

5時には完全に夜

夜まで明るい夏のようにハイテンションで楽しむことはなくなりますが、ちょっと考え事をしたり、本を読んだりして過ごすのには悪くありません。というか嫌でもそうなります。幸せな国で有名ですが、この時期特に自殺や鬱になる人も多く、多くの人がビタミン剤や抗鬱剤を飲んでいます。小さな子どもでも、グミみたいなカラフルなビタミン剤を飲んでいました。(彼らにとっては美味しいおやつ)

太陽の光って本当に人を元気にさせるんだなーと身に染みるほど、実際にちょっと辛い冬でもあります。でも一方ではそういう時期があるから、自分と向き合う時間があって、考える力がついて、社会も発達したのかも。

もう一つ、北欧の家では暗くても蛍光灯は使わずに、キャンドルやランプで過ごすのが定番です。実際に光は弱くても、その方が温かく見えます。最近話題のHYGGE(ヒュッゲ)は「寒い冬に、家の中でキャンドルを炊いて、親しい人と交流するような心地よい感覚」と例えられるように、キャンドルは北欧スタイルの定番でもありますが、おそらく、実際に電気よりもろうそくの炎の方が太陽に近く、人を元気にさせたり癒す効果があるのだと思います。それで、北欧の人はおしゃれや空間のためというよりは必然的にろうそくを使用してきたのかなとも思っていました。

そんな感じで、寒くて暗いけど、クリスマスのデコレーションを楽しんだり、家で家族でほっこり過ごすなど、冬の楽しみ方を良く知っているデンマークの人々の冬が今年も始まったようです。

 

学生が考案したロイヤルコペンハーゲンの人気シリーズ「メガ」

荒れた天気の続いた今年の10月に、デンマークから友人家族が遊びに来ました。

デンマークからたくさんお土産を持ってきてくれたのですが、その中の一つがこちら

ロイヤルコペンハーゲンの小物入れです。

ロイヤルコペンハーゲンにはこれまで様々な人気シリーズが生まれてきた中で、この「メガ」というシリーズは近年のヒット商品で、現在ロイヤルコペンハーゲンの顔となっています。

新シリーズ?むしろロイヤルコペンハーゲンの伝統的な柄に見えますよね。

このシリーズをデザインしたKaren Kjældgaard-Larsen(カレン・キエルゴードラーセン)さんは今から20年ほど前、デザインスクールに通う学生さんでした。ロイヤルコペンハーゲンの古典的なハンドペイントを敬愛していた彼女は、その柄を生かして、現代的なデザインにできないか思索を巡らしました。

その古典的な柄というのがこちらのブルーフルーテッドです。

ロイヤルコペンハーゲンが開窯した1775年から、古代中国の模様をモチーフにパターンが作られました。装飾や絵付け、釉薬まで全て職人の手で作られてきた、知名度・技術共に最高峰のシリーズです。

こちらはImayaでも取り扱っている豆皿。右からプレーン・ハーフレース・フルレースと3種類あります。

中でも縁がレースになっているフルレースは、飾り孔も全て手でカットされているそうです。

この伝統的な模様の一部を大胆にアップした案を思いついたカレンは、その案を持ってこれまた大胆にもロイヤルコペンハーゲン社を尋ねます。上層部はその案を気に入り、A new classic created from an old「古いものから生まれた新しい伝統」として現在ではロイヤルコペンハーゲンの新エースとなりました。

まさに、温故知新です。

伝統はリスペクトしながらも形式にとらわれず、新しいものを取り入れていくデンマークらしいお話でした。

「うちのロイヤルコペンハーゲンは、デンマーク製のヴィンテージ品です。(近年の東南アジア製とは違います)」

というスタンスでいこうかななんて思っていましたが、このメガをもらったら、これはこれでシンプルで可愛い。。

ブルーフラワーやフルレースのような高貴で厳かな感じはないのですが、そこがとっつきやすくて日常にフィットするような感じがします。時代に合わせて食器も変わっていくのですね。

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